新潟やすらぎ堤の桜
19日(火)雨。原発をエネルギー政策の中心に据えたために、代替エネルギーへの研究投資や開発が遅れたことは否定のしようのない事実なのだが、加えて政府は世論操作によって国民に原発以外の選択肢がないかのように思わせてきた。マスコミも同罪だが。
最初の世論操作は化石燃料(石油や石炭等)が明日にでも枯渇するかのような宣伝がなされた時期がある。確かに有限だが、考えてみれば、私が教員になったころ(40数年前)、石油は後30年と教えた記憶がある。確認埋蔵量を年間消費量で割れば確かにそうなった。
正確には、「今のところとか新たな発見がなければ」と前置きすべきだった。事実現在の数字を調べたら、後41年に伸びている。石炭は147年、天然ガスは63年、ウランだって85年にすぎない。人間の英知で新しいエネルギーの発見あるいは開発が続いているのだ。
新潟の桜
世界が危険な原発に見切りをつけ、代替エネルギーの開発に総力を挙げれば、必ずやもっと安全でクリーンなエネルギーを開発できると確信する。知的財産権の保護を目的に設立された国連の専門機関WIPOが発行した報告書に世界の注目が集まっているという。
09年までのデータを基に、化石燃料を代替するエネルギーに関連した特許について世界的な動向を調べ、まとめたもの。報告書によれば、代替エネルギーに関する日本の特許(日本で出願された特許の数)は世界の中で55%を占めている。太陽光に至っては68%だと。
昔からわかっていることだが、日本の技術開発の素晴らしさが世界の投資に結び付いていないという問題がある。世界のエネルギー投資を国別にみると日本は世界の20分の1に過ぎず、55%も占める特許を生かし切れていないということ。原発優先のひずみと言える。
我が家の木蓮
政府や電力会社は今でこそ補助金やエコポイントの対象とし始めたが、それまではやれコストが高い、冬場や雨の日の効率が悪い等々と開発の足を引っ張ってきた。その間に、04年には世界の半分を生産していた太陽電池は08年には生産世界シェアは18%まで低下。
太陽光発電量でもドイツに抜かれ、世界一位の地位を奪われた。07年の国内生産量の80%が輸出に回っている現状である。太陽電池セル製造メーカーのシェアをみても、1位はドイツのセルズ社、2位も欧米、3位が中国、日本のシャープは4位に転落した。
国別に見ても中国が26%で1位、2位がドイツ、日本は3位に後退。日本が原発に狂っている間に世界全体の太陽電池の生産は伸びる一方で、08年に比べ09年は5割も増えている。国別年間導入量では脱原発を掲げる欧州が8割を占めた。1位ドイツ、2位イタリア。
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