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23日。震災記事のために小さな記事だったが、大江健三郎氏の「沖縄ノート」をめぐる裁判で最高裁が「沖縄戦の集団自決に軍が深く関与」したとした1,2審の判決を追認し大江さん側の勝訴が確定。政府寄りの判決しか書けない最高裁さえ認めざるを得なかった。
衆院本会議で1861年、ドイツとの修好通商条約150年を記念する決議案に自民党の安倍、麻生元首相ら40人が欠席または反対したとの報道。理由が決議案文に「両国が同盟国となって各国と戦争状態に入り、多大な迷惑をかけるに至り、両国も多くの犠牲を払った」
この表現が自虐的だということらしい。あの戦争をあくまで正義の戦争と言いたい彼らの思想を遺憾なく発揮している。女優の東ちづるさんは「ドイツ平和村」支援の中で「私は広島出身で平和教育を受けたつもりでしたが、犠牲者の観点の教育が中心だったような」
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「ドイツ人は国の将来を考えるために過去を勉強します。ドイツの教師に聞くと『真実を伝えるだけ。それをどう考えるかはそれぞれの学生』と言います。事実を学びどう行動するかは自分で考える、参考になるなあと感じます」今年1月の新潟日報インタビュー記事。
これだけの原発事故を起こし、あらゆる分野、世界に及ぼす影響が計り知れない事態なのに、少なくとも30年以上の老朽原発を止めて点検さえしようとしない政府の鈍感さ。それを求める世論が盛り上がらない国民の不感症。なんと我慢強い国民性だろう。
柏崎・刈羽原発で東京電力は予備の電源車や消防車を配置し、今度は15メートルの防潮堤をさ来年までに設備するという。すぐにでもやってほしいが、なぜ今まで我々が要求してきたことを矢継ぎ早に?夏に向け3号機を起動させたいとの思惑が見え隠れする。
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県の安全確認機関である県技術委員会委員で終始東電の発表や対策に批判的立場をとってきた元新潟大学教授(地質学)の立石雅昭氏は「防潮堤の高さは科学的根拠が全くない。東電は『これぐらいなら問題ないだろう』という発想だ」と批判。全く同感である。
中越沖地震で何とか福島のような事態は免れたことで、「やはり原発は安全だった」と宣伝しまくったが、当時の原発内の作業員のドキュメントを読めば、薄氷を踏む状態だった。あの地震で老朽化した配管のひび割れやゆがみが多数発見された。3年も動かせない所以だ。
今回の事故で原子炉だけが安全であれば、とはならないことがはっきりした。無数の電源、配管、その老朽化の問題は無視できない。我々が目を離せば、電力会社はおざなりな点検で使い続けることは明らかだ。保安院などが信用ならない現状ではなおさらである。
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