大逆事件の弁護士木下尚江生家
21日(土)曇。東電はやっと福島第一原発1~4号機の廃炉と7,8号機の新設計画断念を発表した。当たり前の話だ。第二も女川も東通り等今回の震災で停止した原発の再稼働はそう簡単にはいかないだろうし、許してはならない。浜岡のような配管損傷はありうる。
民主党出身の西岡参院議長が管批判の先頭に立っている。彼は元々がりがりの自民党の右派で鳴らした人物である。良識の府と言われてきた参議院の存在そのものが最近おかしいが、管首相のどこがダメなんですか、との質問に「全部」。わけのわからない人物だ。
管内閣と言うより、日本の政治に希望が持てないのは、毅然として国民の側に立って、復興のビジョンを語れないことだ。さまざまな分野で夢を語れる有識者はたくさんいるはずなのに、そういう人々を結集できず、復興会議議長に防衛大学校長をあてる寂しさ。
少年刑務所の独房
マスコミはしきりに関東大震災後の後藤新平や阪神淡路大震災後の復興の素晴らしさや成果を取り上げて、それに倣えと主張しているが、本当にそれでいいのかと思う。確かに道路や港等インフラは見事に復旧したが、人間が取り残されたとの批判もある。
例えば経済評論家の内橋克人氏の提言は傾聴に値する。「東北復興共同事業体のような社会的共通資本を立ち上げる。地域コミュ二テイーの代表者、各分野の専門家、市民の力を結集し、復興公債などを発行して資金を調達する。目指すのが「FEC自給圏」の形成です」
「Fは農業と食糧、Eは再生可能な自然エネルギー、Cは人間ケア。それを地域コミュニテイーで自給する体制をつくり、東北を復興させる構想です。日本の森林面積は国土の66%。先進国でフィンランドに次ぐ「森林大国」です。それなのに木材自給率は28%で荒れ放題」
松本城
こうした素晴らしい提言を受け止められる政治家がいない。それどころか数十兆円と言われる復興資金に政治家が群がり始めた声さえ聞こえてくる。西岡議長の動きも出身地長崎の利権であった諫早湾の堤防開門を管首相が自分に相談なく決めたことへの腹いせ説も。
国民が頼れるとすればマスコミなのに、原発の安全神話を作り上げたのは電気事業連合会(電力会社の集まり)が原発報道についての記事の一つひとつをチェックし、逐一、報道機関に抗議書を送りつけマスメデイアを統制したり、広告料をたてに脅しをかけてきた。
教育現場でも小学校に副読本「わくわく原子力ランド」を送りつけ、原発はいかに安全か、クリーンか、教師に教え方まで指導し押し付けている実態。こうした事実を報じて批判しないマスコミの情けなさ。それでも私たちは粘り強く闘わなければならない。
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