運動会の先頭は国王
23日(木)雨。本格的な梅雨空だ。沖縄陥落の日。新聞テレビでは沖縄慰霊の日などと伝えている。先の大戦で唯一戦場になり、4人に一人の沖縄県民が命を落とした。今日はまさに住民を盾にした日本軍が米軍の攻撃に陥落した日なのだ。ここにも言葉のまやかしがある。
沖縄守備隊司令長官・牛島満は沖縄本島最南端の最も安全な壕の中で自決して果てた。せめて天皇に戦争終結の上奏くらいするのが、日本軍人としての務めであっただろうに。無責任な昭和天皇、政府、軍部はあくまで本土決戦を叫び、決定的なチャンスを逃した。
牛島満ばかりか、山本五十六、本間雅晴、東郷平八郎、乃木希典、そして東条英機等の職業軍人を英雄として祭り上げ、あの戦争の責任から免罪しようとする動きは広がるばかりだが、そうした無責任体制が日本を駄目にしたのだ。同情すべきは広田弘毅位のものだ。
リハーサルはない
この時点でドイツはすでに降伏しており、連合軍は一斉に日本に向かうことははっきりしていたし、事実2月に開かれたヤルタ会談(米英ソ)でソ連による北方領土占領と引き換えに米はソ連に対し「日ソ中立条約の一方的廃棄と独降伏後3カ月内の参戦」(45年8月9日の対日宣戦布告)の「密約」が結ばれていた。日本が自ら招く悲劇なのだ。
せめてこの日に戦争終結の決断をしていれば、東京大空襲や全国主要都市の空襲、広島・長崎の原爆も、残留孤児やシベリア抑留の悲劇も避けられたのである。そうすれば毎日朝ドラ「おひさま」を見て涙することもないのである。駄目な指導者が国を危うくする。
先日「学校の残業を止めよ」と書いたばかりだが、昨日のクローズアップ現代は震災後に広がっているという働き方の変化を取り上げた。都庁や民間企業の職員がエネルギー節約が目的とはいえ、残業を止めて早く帰宅し、家族の絆を取り戻した例が紹介された。
これが市場
そうだ、そうだこれが欧米にとどまらず、世界の働き方の常識なのにとうなずきながら観た。今朝の新聞にも和歌山県が8月を毎日ノー残業デーにするとか、兵庫県ではサマータイム導入するとのニュースが載っている。時差出勤も拡大したらいいのにと思う。
すべて節電対策として行われていることだが、震災を機に生き方を変えようというのであれば、労働慣習を法に基づいて厳格にチェックしてみることが先決だ。実際、昨日の番組でも残業を止めることで仕事の集中力や能率が高まったとの証言もあった。欧米にも会社人間はいる。それはそれでいい。しかし、少なくとシステムとして過労につながったり、エネルギーの無駄遣いにつながるようなことは改めるべきだなのだと思う。
海外赴任時に必要な予防接種や健康診断が可能な全国のクリニックを紹介しております。