13日(月)曇り。毎日ブログを書く為に勉強しているようなものだ。私の弱い頭では資料を繰り返し読み込まないと理解するのが本当に難しい。まして余り関心のない人にとっては、電力会社や原発を支持する科学者の安全だという説明に簡単に納得するのも頷ける。
原発内から出るゴミの中で最も危険なのが使用済み核燃料棒というものだ。ウランとプルトニウムを含む高レベル放射性廃棄物である。その危険性と処理の困難さのため、その処理が世界的な問題となっている。特にプルトニウムは核兵器への転用が可能だからだ。
一般的にはこの使用済み核燃料棒は冷却するために、原発内の貯蔵プールで3~5年ほど保管された後再処理工場に送られて処理されるか長期保管が行われる。ここで又再処理の説明が必要だ。再処理とは使用済み核燃料からウラン、プルトニウムを取り出すことだ。
原爆を製造するためにプルトニウムを取り出す必要があるから、核保有国は当然再処理施設を持っている。非核保有国で再処理施設を持っているのは日本だけである。(ドイツやベルギーは持っていたが、危険度が高くコストもかかり過ぎだと撤退した)
使用済み核燃料棒の再処理を引き受けているのは英仏の2カ国だけである。日本は今まで莫大な経費を払って再処理をこの英仏に依頼してきた。ところが英国は相次ぐ事故とコストから2012年に撤退を決めた。これと関係するのか日本は自前の処理にこだわっている。
日本の再処理施設は茨城県東海村にあるが、実験的な施設の処理能力が小さい。そこで本格的な処理施設を六ヶ所村に建設中というわけである。急ぐ理由はもう一つある。たまり続ける使用済み燃料棒と再処理によって生まれるプルトニウムの量である。
プルトニウムは容易に核兵器に転用可能なため、それのみを所有することを核拡散防止条約で禁止されているのだ。ちなみに、原発一基の運転で広島原爆の1000発分、日本全体で5万発分に相当するという。日本は核兵器をつくる気かと疑われているということだ。
勿論IAEA(国際原子力機関)の査察を受けて貯蔵していることになっているが、そのこともあって、疑惑を打ち消すためにプルトニウムとウランを混ぜた溶液を作り、これを脱硝酸してMOX燃料(プルサーマルに使う)として保管している。本末転倒だ。
どっちにしても再処理工場でプルトニウムとウランを取り出した後に高レベル放射性廃液が出る。これを溶かしたガラスと混ぜて金属容器に入れて固める。これをガラス固化体という。このままでは捨てられない。金属容器を粘土で包み、地下に埋めようというのだ。
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