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No.1536 信仰について考える(2)

ロンビエン橋を渡る列車 2日(日)曇り。全国いたるところにある神社や寺は鎮守の森で村祭りの舞台であり、子どもたちの遊び場だった。私の田舎は隣が神社でその真向いにお寺がある。学校から帰るとカバンを放り投げ、境内で日が暮れるまでビー玉、ベーゴマ、パッチ等で遊び呆けた。

 今子どもの姿はない。日本は元々仏教国で天皇家とて例外ではなかった。従って天皇家でさえ江戸時代までは葬式も仏式で行われていた。それを明治維新で天皇中心の政治を確立するために廃仏毀釈や全国の神社の官幣社・国弊社の格付けという愚行をやった。

 その先頭に立ったのは薩摩藩で1616寺、還俗した僧侶は2966人に及んだという。興福寺の食堂が破壊され、五重の塔が売りに出されるという事態になった。僧侶還俗のため「肉食妻帯勝手たるべし」と破戒まで勧めた。神官を僧侶の上に位置づけようというもの。

ベトナム人は信心深い 長い伝統を誇る仏教を民衆が簡単に手放すはずはなく、廃仏毀釈はほとんどの地域では徹底しなかった。佐幕派であった越後は特にそうで、我が村では何の影響もなかった。国が宗教を支配しようとした行きつく先は靖国神社と護国神社の創設だった。

 戊辰戦争で全国各地に斃れた人々を祀る招魂社を集めて一県一社を基本に護国神社を作った。しかし県内の争いで2社ある県もある。新潟県も高田と新潟が争い、新潟に決着した。靖国同様天皇のために死んだ者を祀るわけで、官軍のための神社だった。

 神社は限りなく思想統制に利用された。国内はおろか植民地朝鮮、台湾に加え、戦争で占領したシンガポールや南洋諸島まで神社を建立し、イスラム教徒やキリスト教徒など異教徒にまで参拝を強要するという暴挙をやってのけ、恨みをかうことになるのである。

巨大なせんべい売り シンガポールの場合は昭南神社と命名し、材木や玉砂利、大工まで日本から運ぶという念の入れようだった。しかし、その神社も敗戦が確定的になるや、証拠隠滅のために爆破した。土台までは壊し切れずに、今なお礎石だけが残されている。

 我々日本人は宗教の怖さを身を持って学んだはずである。だから憲法20条に信教の自由を保障すると共に、何人も、宗教上の行為、祝典、儀式への参加を強制されないこと、国及びその機関による宗教教育や宗教活動を禁止する規定を盛り込んだのである。

 ところが、昨年末に出された8名のキリスト者が靖国合祀の取り消しを求めて起こしている裁判の判決で大阪高裁は国の関与を認めながら、取り消しを認めなかった。靖国神社は戦没者を弔っているのではない。あとに続けというのが教義だと明言しているのだ。

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