23日(日)曇り。国境なき記者団が毎年発表する報道の自由度ランキングは11位となった。1位のフィンランドからずらりと北欧諸国が並び、北欧以外ではニュージーランドが8位にランクされた。北朝鮮がワースト2位であるのは納得だが、GDP世界第二位になった中国がワースト8位にランクされているのは何とも情けない話だ。
日本の警察組織は民主化の一環として、基本的には地方に移された。東京には警視庁、各道府県には県警が置かれた。勿論全体を束ねる組織として、警察庁がある。その中の警備局を筆頭に警視庁公安部及び道府県に公安警察がある。
彼らは極左暴力集団、右翼団体、外国諜報機関、朝鮮総連なに対処するセクションの総称で、公安委員会には服さない。彼らの給料は国庫から支給される。建前とは別に、日本共産党や社民党、労働運動や市民運動まで対象としていることが度々問題視されている。
朝鮮戦争中の52年5月、血のメーデー事件を機に成立させた破壊活動防止法(破防法)は元々日本共産党と朝鮮総連を念頭に置いたものである。特高警察の復活とまで言われた公安警察の幹部には事実、元特高警察が採用され、同時に各省や警察官にも採用された。
現在警視庁傘下の公安だけでも2000名に及ぶという。それが映画相棒に登場する薄暗い公安である。通常は、対象団体の集会の視察や構成員を追尾する刺殺作業が多いと。構成員を協力者に仕立て上げ。(女をあてがい盗撮したりする=私が直接聞いた話)
公安警察官は性質が諜報機関(スパイ)に近いから、氏名は偽名でマスクで顔を隠したりする。10数年前のことだが、我が家は義母が部屋貸しをやっており、学生運動に熱心な(と言っても学童保育などのボランテイアが中心)学生が投宿していた。
ある日、警察を名乗る3人の男性が我が家を訪ねてきて、義母に学生に関する情報を聞き出し始めた。夜は何時頃帰るか、誰か出入しているか。私は不審に思い、質問を遮り、身分証明書之提示を求めた。2人はすぐに警察手帳を提示したが、一人は最後まで見せなかった。警察官も所轄外であと一人は公安だったと思っている。
私は学生がどれほど真面目な人間かを説明すると共に、世の中に関心もなく遊び呆けているより、こんな学生の方が国家にどれほど有用か、そんな学生を調べるのはおかしい。我々の世代であれば彼がやっていることは誰もがやっていたことだと皮肉ってやった。オウムのような危険な団体でも普通の警察で取り締まりは可能だ。わざわざ公安のような思想警察を作ることに政治的意図を感じざるを得ない。
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