1日(火)晴れ。気温が5度まで上がった。昨夜、江川詔子原案になるドラマ「私は屈しない~特捜検察と戦った女性官僚と家族の465日」を見ながら、本人や家族の無念に思いを馳せ何度も涙を流し、日本の司法、とりわけ検察程度に対し怒りで体が震えた。
冤罪事件に仕立て上げられる直前まで行って、無罪が確定した被告・村木厚子さんと彼女の家族の戦いを忠実に再現した内容だった。江川氏には前から注目しているフリージャーナリストだ。先日記者クラブを批判する組織を上杉隆氏等と立ち上げた点でも。
以前、日本の検察制度が世界的に見ても異質な存在であることを取り上げたが、もう一度詳しく掘り下げてみたくなった。事件は上村という係長が逮捕され、村木さんをいきなり大阪地検に呼び出し、帰宅を許さずそのまま逮捕するという場面から始まった。
証拠も示さず、いきなり逮捕、勾留する場面、逃亡の恐れなどあり得ない状況下で簡単に勾留を延長し、起訴に持ち込む。独房に入れられ、看守にぞんざいに扱われ、腰紐に手錠姿で法廷に引き出される。起訴した案件は99.9%が有罪になると豪語する検事。
99・9%が有罪だと言うこと自体が異常だと思わない日本の政治や国民。憲法で保障されている被疑者の基本的人権の保障は一体どうなっているのだ!そもそも警察が被疑者を拘束できる期限の上限が欧米、ドイツやNZでは2日なのに日本だけが28日の異常。
裁判が始まる前に事実上有罪が確定するなどあり得ない。逮捕状も捜索令状も検察のいいなりに発行する検察と裁判所の関係のおかしさ。ドラマの中でも見えたが弁護士の地位の低さも日本の圧倒的な検察権力の前にはかすんで見えた。すべて明らかにしてみたい。
頭でわかっているつもりでも、改めて映像で見せつけられると戦慄さえ覚えた。高知大学から唯一国家公務員上級試験に合格したという優秀で意志の強い村木さんだったから、自分で裁判資料の中から矛盾点を探し出してフロッピーデスク改竄の端緒も見つけた。
私のような凡人が同じように扱われたら、それもならず、冤罪事件に仕立て上げられたことは疑いない。今マスコミで行われている議論は大阪特捜部の異常さや検事の質の問題で片付けようとしているが、とんでもない話で日本の司法制度の根幹が問われる。
検察のストーリー通りの自白を認めないからとて3度の保釈請求を認めない検察の横暴、それが許される制度。ドラマに脚色はなかったと思うが、二人の娘たちへの心ない検察の対応。この事件を当初から村木擁護の報道をした新聞社があったことは初めて知った。
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