14日(月)曇り。南九州で火山の爆発が相次いでいる。私などは爆発による火山灰や泥流の心配はもちろんだが、つい近くに原発はなかったかと心配する。九州には佐賀県の玄海原発と鹿児島の川内原発がある。特に玄海原発は昨年12月に放射能漏れ事故を起こした。
私はNZにいて知らなかったが、スリーマイル島事故と同じレベルの大量のヨウ素が空気中に漏れたと。電力会社は勿論、保安院も原発を止めるほどの漏れではないとして隠蔽を続け、内部告発で騒ぎが大きくなって運転を停止したらしい。通常の600倍の量なのに。
玄海原発は日本初のプルサーマルを実施した原発だと言うから、慎重な対応が必要なのにこの体たらくだ。結局日本人は大きな事故を起こして、大惨事を招くまで原発を止めろと言う声にはならないのかもしれない。1号機は36年も経つ老朽原発である。
エジプト情勢が他のアラブ諸国に波及し始めた。最も不安視されるのはイスラエルとの関係である。ここ中近東の不安定さはすべてアラブ対イスラエルの構図にある。授業で取り上げる時も教材化に最も困る地域である。その辺をもう一度勉強し直してみたい。
アラブ民族とはアラビア語を話し、イスラム教を信仰する人々をさす。イスラムの信者はモスリム(ムスリム)と呼ばれるが、11億人と言われる信者の分布は中近東の占める割合は20%程度だという。確かに北アフリカ、東南アジアのインドネシア、マレーシア、ブルネイ等世界中に及ぶ。イギリスでさえキリスト教に次いで2位でアメリカも3位だと。
私とモスリムとの出会いから始める。もう30年近く前にシンガポールに赴任し、3年間の間だった。学校には用務員さんや警備員はモスリムだった。学校の隣にはあの玉葱型の屋根を持つモスクがあった。金曜日になれば続々とモスリムが集い、コーランの読経が流れる。自宅の近くにはマレー人(大半はモスリム)のカンポン(村)があった。
街にはアラブ人街もあり、大きなモスクもあったから、時々中に入って様子を観察したこともあった。偶像崇拝を禁止するモスク内部にはマホメットの像は勿論、偶像に類する物は何もなかった。ただメッカの方向を示す印があるだけ。信者はその方向に向かって礼拝をする。偶像禁止と言いながら、聖職者の特権は厳然としており、女性差別もある。
シンガポールでは政府の政策もあって(豚の脂が混ざらないようゴミ箱を分け、刑務所の食器さえ色違いにしたり、イスラム独特のしきたりを裁く裁判所があったり、ラーメンの袋に豚脂なしの表示等)他宗教や他民族との関係が良好に言っているように見えたが、私たちのような無神論者から見るといかにも煩わしかったり、理解に苦しむことも。
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