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No.1589 君主制を考える(2)

ベトナム将棋 22日(火)快晴。世界の国家の歴史はどの国も君主制を経験した。例外として古代ギリシャの共和制があるだけで、それとて奴隷制度や男女差別の上に成り立った「民主政治」でしかなかった。近代ではアメリカが建国以来、君主を持たない自由の国と言えるか。

 先号で見たように特権階級である君主は「自由・平等」を基礎とする民主政治とは相いれず、消えて行くべき存在と言える。それでもなお29カ国も残っているのはそれぞれの国の歴史と事情によるものである。イギリスは17世紀に名誉革命によって立憲君主となった。

 第二次大戦後も欧州諸国(英、デンマーク、ベルギー、オランダなど10カ国)の君主が生きのびたのは、例えばデンマーク王は反ナチ闘争の先頭に立って戦ったこと、ベルギーはナチスに降伏したことを国民から強く批判され、皇太子に譲位することで生きのびた。

近世ハノイの入場門 王政廃止の潮流の中で生き延びるにはスエーデンのように1975年の憲法改正によって国王は宣戦講和の権限、内閣任命、行政総覧などの権限を失い、外交君主となってその地位を保った。ノルウエーも行政の責任はないものとされ、儀礼君主(象徴)となった。

 歴史的には革命によってその地位を否定され、処刑された国王にはイギリスのチャールズ、フランスのルイ16世、ロシアのニコライ2世などが有名だが、アジアでは中国の最後の皇帝溥儀、ベトナムのバオダイなどは孫文やホーチミンにより生存を保障された。

 その中で日本だけが特異な歴史を持つ。同じ枢軸国として戦ったドイツもイタリアも王政を廃止する中、日本の天皇は占領軍の政策(アメリカの都合)によって残された。日本政府もポツダム宣言受諾の第一条件にしたり、昭和天皇の退位を画策したりで必死だった。

ベトナム最古の大学 実際完全にマインドコントロールされていた日本人には天皇の力は絶大で、世界各地での降伏、撤兵、国内での占領政策実施がスムースに行われたことにも伺える。政府は憲法改正で天皇の地位を「象徴化」することに最後まで抵抗したが、押し切られた。

 今考えてみるに、私の見方は象徴以外の選択肢はなかっと思われる。そうでなければ占領軍ではなく、国民がノ―を突きつける方向に動いたと思う。先日某テレビ番組で桜井よしこや三宅久之氏等が「天皇の元首化」を主張していたが、当時も国民の声ではなかった。

 憲法を素直に読めば天皇は「象徴」なのだが、日本の外務省は対外的にEmperor(皇帝)やSovereign(主権者)という言葉を使い、憲法学者から批判されている事実はあまり知られていない。現天皇の即位以来の言動を見れば、天皇自身も元首化は望んでいないと見る。

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