28日(月)雨。昨夜は再びNHKスペシャル「日本人はなぜ戦争へと向かったか」~加熱報道と民衆の熱狂~を観た。改めて日本のマスコミの問題を考えてみたくなった。それは後日に譲るとして、番組ではNHK(司会者・松平定知)の意図がいまいち見えなかった。
ドイツとイタリアでは新聞はすべて廃刊され、戦後の新聞は新しい題号で新しい経営者により連合軍の許可を得て発行された。日本の新聞は旧題号のまま発行を続け、廃刊を命じられた新聞はない。社長も起訴され、再び現場に復帰することはなかった。
日本では読売の正力、朝日の緒方竹虎、同盟通信の吉野、日本放送協会(NHK)の下村等はA級戦犯として逮捕されたが、数年にして釈放、復帰を果たした。読売の正力松太郎は社長となり、何の反省もなかった。番組はそれらの事にほとんど触れなかった。
ただ、軍部の暴走を批判するどころか、むしろ「鬼畜米英」「欲しがりません、勝つまでは」等々民衆を積極的に煽った事実、満州事変の真相を知りながら、軍部と積極的に結託して「満蒙は日本の生命線」だと煽り続けた罪は許されるべきものではない。
皇室問題だが私は貴重な経験をしている。在職中、社会科資料集作成のため市内で江戸は元禄のころに創業の由来を持つ老舗の料亭の女将(故人)に面会を申し込んだ時、意外な話を知った。加茂の神社出身の彼女に昭和天皇の女官の話があった件である。
当時、彼女はその料亭の若旦那と許嫁の関係にあり、辞退したにも関わらず、何カ月も尾行がつき、素行調査が継続されたとのこと。許嫁を理由に最後まで断り切ったが、恐ろしかったと言われていた。今も似たような調査が行われるに違いない。女官採用の実態だ。
昭和天皇の末娘貴子が結婚し、皇居を出る時「美智子さまが民間から入ったからって、皇室を改革できると思ったら大間違いよ」と発言して、物議をかもしたという。国民の感覚で改革した方がいいと思うことは山ほどあるが、親子同居と乳人制の廃止もその一つ。
現天皇も母乳の経験はなく、親子同居もなかった。后妃が懐妊すると、乳人選考に入る。東京近県の各知事に通達が出され、密かに妊婦のリストアップにかかる。旧家の中から、人物、健康、血統、学業成績、実家婚家の資産、親戚の思想まで徹底的に調べ上げる。
当人には知らされず、ある日突然知らされ仰天する。勝手に光栄なこととされ、断れない仕組みになっている。ここで思い出したのが北朝鮮の工作員金賢妃の選考される経過と酷似していることだ。私たちはあの国を笑いものにしているが、同じことをやったのだ。
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