昔タイ東北の学校で一緒に日本語を教えた塩釜出身のRさんの安否が確認できた。直接ではなくまた聞きなのだが、とにかく嬉しい。我が家に避難してくれるよう呼びかけているが、返事はない。逆にクライストチャーチのホームステイ先の家族とは未だに連絡がとれない。地震は本当に怖い。
17日(木)毎日の被災者報道にもらい泣きをしながら、祈るような気持でテレビの画面に見入っている。そんな最中、石原東京都知事のとんでもない発言が報じられ怒り狂っている。「日本人のアイデインテイテイーは我欲。この津波を利用して我欲を一回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」今に始まったことではない。確信犯で許せない!
発言を撤回・謝罪したとはいえ。一度発した言葉は消えない。こんな人間を日本の首都の知事に選ぶ都民もおかしい。来月の知事選で確実に落としてもらわなければ気持が収まらない。「お前のアイデインテイテーが我欲にまみれているだろう」と言ってやりたい。
原発事故に関して世界の反応の方が敏感だ。地震など全く心配のないドイツのメルケル首相(元々原発推進派だ)は記者会見で「国内の原発17基のうち、古い原発7基を3ヶ月間、一時停止する」と発表。副首相も原発の寿命を延ばす方針を凍結することを言明した。
スイス政府も老朽化した原発の更新計画を凍結した。イスラエルの首相も見直しを表明。またEUはエネルギー担当相らによる緊急会議を開き、域内で稼働中の143基の原発について緊急点検を行うことで合意したという。安全宣言しているのはイランだけである。
それに対して震災当事国の日本の反応は極めて鈍い。諸外国から見れば信じられない国ではないか。昨夕のテレビ朝日系番組に登場した山名京大教授や稲葉広島大教授などは笑いながら「チェルノブイリを例に出すなど、とんでもない話でレベルが違う」とコメント。
本当にそんなことが言えるのか。冷却に失敗すればチェルノブイリ以上の惨害だってあり得るのに。責任を負えるのかと言いたい。作家・大江健三郎氏はフランス誌のインタビューに「原発がいかに無分別なものかを証明した今回の過ちを繰り返すことは、広島の犠牲者の記憶に対する最悪の裏切りだ」として原発依存を強めている日本のエネルギー政策に対して強烈な異議を申し立てたという。これこそ日本の見識だ。
今は福島原発への対応で精一杯で、今後のことを議論する余裕もないだろうか。いつどこで又起こらないとは限らない。少なくとも30年以上の原発4基、30年以上の17基は運転を止めて安全点検をすべきではないか。休止中の水力や火力をフルに稼働させればよい。
私も会員の柏崎・刈羽の原発に廃棄を求める団体は昨日すでに東電に対し申し入れを行った。毎日の報道でますます明らかになっているのは原子力保安院の無能ぶりだ。東電からの情報に全面的に頼って、自ら調査や点検に直接関わっている姿は全く見えない。今度こそ原子力安全委員会と共に改組して経産省からの独立機関にしなければならない。
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