20日(日)晴れ。東北関東大地震のニュースは毎日がドラマだ。何本もの映画や小説になるだろう。世界各地の災害現場を経験したジャーナリストに言わせても、最もひどい状態だと言うことだ。それが我が日本で起きているのだ。毎日泣けてどうしようもない。
昨夜13時間にわたって3号機への放水にあたった東京消防庁の3名の隊員の記者会見は特に印象的だった。「隊員は一般の人より放射能について熟知しています。だからこそ恐怖にかられ、家族への思いと使命感を持って決死の覚悟で任務を果たしたと。
12:45分、原子力保安院の記者会見が始まったが、3号機の格納容器の圧力が上昇したので、弁を開いて圧力を下げると言う東電情報の二番煎じをやっている。放水に成功したにもかかわらず、依然として予断を許さないということである。
昨夜、元同僚に長文の英文メールが送られてきて、日本の民放やNHKに投稿できないかと言ってきたという。米ボストンのジョセフOehmenという物理学者の論文だった。苦労して読んでみたが、要するに福島原発はチェルノブイリにはならないと断定したものだ。
日本の評論家・長谷川慶太郎(元共産党員、転向して国粋主義者)等とタイアップして原発は安全だと吹聴しているらしい。安全の根拠は原子炉のことだけで、バックアップ用の冷却装置や電源、使用済み燃料棒の保管には触れていない。地震翌日の12日付け論文だ。
福島原発は海水を注入したということは廃炉を覚悟してのことだと確信するが、そうでない他の号機ももはや廃炉しかないし、絶対にそこに追い込む必要がある。廃炉が決定しても、巨大な放射能廃棄物が残るわけで、どう処理されるのかをみてみよう。
理想的な処理方法は50年間その場に放置することだという。それが安上がりで安全な方法だと言うから驚く。現にチェルノブイリ原発は30年近くも放置され続けており、今も30キロ圏内には人が近づけない。ウクライナ政府は将来に廃棄物処理場にするらしい。
旧ソ連やカナダ、アメリカなどの広い国はそれができるかもしれない。しかし、日本ではそれが不可能だから又莫大な費用と時間をかけて解体しようとしている。すでに実験として98年に運転停止した東海原発の解体が続いているが完了のメドはついていない。
98年、32年間で廃炉になった東海原発は01年3月、16000本の燃料棒搬出完了、12月解体開始、04年11月建屋の解体開始、これに10年を要する。原発本体である原子炉の開始が2014年の予定だ。東海原発の規模は福島3号機の4分の一以下の規模。
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