22日(火)晴れ。地震前は九州の新萌岳の噴火、くだらない政治論議、リビヤ情勢などが話題になっていたのに、東北関東大地震によってすべてのニュースは吹き飛んだ感じである。国会審議が止まったのはむしろ良かった。リビヤ情勢の方が気になるところである。
このほかに地震の影響としてスポーツ関連の動きも論議を呼んでいる。その中でプロ野球ファンとしては、セリーグが早期開催にこだわり、球団と選手会が対立している。セの球団側の背後に巨人のナベツネ(渡辺恒雄)の影が見え隠れし、不愉快である。
日本のスポーツ界の保守性が昔から問題視されてきた。プロ野球のいわば組合に代わるものが選手会(ヤクルト新井会長)だが、早期開催に反対し、4日間延期させたが、なおパリーグとの同時開催を求める声明を出した。全面的に支持する。ナベツネに負けるな!
とうとう農産物の出荷停止に至った。牛乳、ホウレンソウ、かき菜などだ。専門家の解説を聞けば、人体には全く影響のないレベルだと言う。ならば、出荷停止などせずに安全宣言すればいいと思うが、国が決めた基準値があるからせざるを得ないと。変な話だ。
目に見えないだけに放射能の怖さは際限がない。我々の知識ではレントゲン撮影で浴びるエックス線だが、最も強い中性子線に次ぐ強さで、アルファ線、ベータ線、ガンマ線(今事故原発から毎日排出されている)に次ぐものだと言うことも今回初めて知った。
ベルリンの教え子のL子さん(弁護士を目指して勉学中)からのメールで「現メルケル政権は前政権が決めた原発の全廃方針を20年先延ばしにすることを昨年決めたが、今回の日本の原発事故を受け、動揺し古い原発の検査停止を決めた」と。デモも起きていると。
L子にはドイツ原発の使用済み燃料の処理がどうなっているか調べてもらうようお願いしている。今まで政府や電力会社が我々に安全だ安全だと言ってきたのは、原子炉の圧力容器やそれを覆っている格納容器のことだった。それも冷却装置が正常で働いてのことだ。
その冷却装置が全く働かず、海水を注ぎ込む事態になったのだ。さらに驚いたのは、使用済み核燃料の存在である。使い終わった使用済み燃料は3~5年間冷やした後でなければ運搬できないからプールに保管しているわけだが、このプールには防御体制がないのだ。
現在福島原発には1~6号機のプールに4546体、共用プールに6375体、合計15150体(第一原発容量の70%)もの使用済み燃料棒がある。これらは最低3年間、プールに浸かる状態であることが不可欠なのだ。3,4号機の水がなくなり、むき出しの状態が出現した。
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