22日(火)国連のIAEAは21日「危機はまだ去っていない。状況は依然、深刻だ」その通りで、冷却機能が正常に作動しない限り、圧力容器内の核燃料やプール内の使用済み燃料の安全は維持できないのだ。海水を入れたためバルブの腐食も心配になってきた。
一般の国民(私も)は使用済み燃料がこれほど危険な存在だとは思ってもみなかった。使い終われば取り出して青森県や海外(今までは仏)に運び出されているものと思っていた。3分の一露出しても100度以下が800度まで上昇する恐れがあるという。(NHK)
地震直後2800度まで上昇したとも言われた。スリーマイル島事故の検証では600度で燃料の溶融が始まるとも言われる緊急状態なのだ。使用済み燃料のみならず、圧力容器内の燃料棒を冷却できなければ、メルトダウン(炉心溶融)の危険が去らないということだ。
そんなことになれば、チェルノブイリの10倍の放射能量をもつという福島原発の被害はチェルノブイリどころではなくなる。そんな中、昨日必死の努力によって、各号機に繋がる電源確保の見通しができたという明るいニュースが飛び込んできて、少しホットした。
2号機の格納器の下部が損傷した可能性、一時燃料棒の露出によって外部への放射能漏れ、冷却に使われた水の海への放出(心配通り、昨日とうとう海水からも基準値を超える放射能が検出された)それらの放射能排出がじわじわと周辺に広がり始めている。
つい先ほどのニュースでは原発から30キロ地点での土壌にまで汚染が進み、長期化すれば土壌の入れ替えさえ必要になると言うのだ。厄介なのはヨウ素は8日ごとに半減していくが、セシウムは30年間もかかるので土壌の入れ替えが必要になるとのこと。
私は以前から原発の規制や安全確保を目的とする原子力安全委員会や保安院に不信感を表明してきたが、頂点に達しつつある。参院予算委員会で社民党の福島党首は07年の浜岡原発の裁判で原子力委員会の班目委員長が非常用発電機が起動しない可能性を指摘され、
「そのような事態は想定しない。したら、原発を作れない。割り切らなければ、原発を作れないことは事実だ」との発言を追及され、「割り切り方が正しくなかったと反省している」と答弁したというのだ。明らかに国民の側に立った発言ではなく、企業の代弁者だ。
地震の翌日、管首相に「水素が発生する可能性がありますが、大丈夫です」と答え、爆発を予測できなかった。それが管首相の判断・行動に影響を与えたという。後日詳しく検証するが、この二つの国の機関は無用の長物で、電力会社の追認機関になり下がっている。
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