28日(月)晴れ。昨日の2号機の地下の水の放射能濃度が1000万倍と発表され、その後10万倍と訂正された。いずれにせよ危機的状況に変わりはない。 計測値がいい加減だと言うことは、それだけ不安を煽る。コメンテーターが楽観論をいう理由がわからない。
もう明らかに原子炉本体が破損し、圧力容器内の高濃度の水が漏れだしているのではないか。これが土中や海水に流れ出す事態になれば、大変なことになる。昨日ドイツでデモが25万人に達し、地方選挙で原発反対派、特に緑の党が圧勝したことは危機感を物語る。
すべて東電任せになっていて、保安院も原子力安全委員会も東電から出される数値をもとに判断しているだけ。対策にも右往左往している恐れがある。こうなれば英仏やIAEAの力を借りる必要があるのではないか。とんでもない事態になってきた。
この事態になっても日本は六ヶ所村に建設中の使用済み核燃料の建設を断念しないのだろうか。今回壊滅的な被害を受けた八戸から北へ100キロもない位置である。すでに書いたように再処理ということはプルトニウムを取り出すということで、それをどう使うのか。
再処理施設を稼働させている米英仏露中印パなどはいずれも核保有国である。とりだしたプルトニウムは基本的には核兵器製造に使うということ。日本は核を持たないことになっているから不要のはず。日本は現在どのくらいのプルトニウムを持っているのか。
フランスやイギリスに委託した7100トンの使用済み核燃料から、38トン、実験用に稼働している東海村の処理工場に6トン、合計44トンも保有している。六ヶ所村の処理工場が予定通り稼働すれば毎年8トンのプルトニウムが生産されたまり続けることになる。
海外から核兵器を作る気かと疑われるからと、それを口実に、資源の再利用と銘打って危険なプルサーマルを導入(すでに7基、福島の3号機も) 推進しようとしている。すでに2兆2千億円かけた再処理工場は運転・保守に更に6兆8000億円が必要だと言うのだ。
すでにトラブルを18回も繰り返し、昨年の予定が来年に再延期されたことはすでに述べた。さらに再処理に伴ってさらに高レベルの放射能廃液がでるため、これらの処分に特別な措置が必要になる。廃液は固体に固化後、溶けたガラスと混ぜ、固体化して管理する。
ガラス固化体は内部の放射性物質の崩壊によって常時約280度を超える温度を持つため、一時保管場所で30~50年くらい、中間貯蔵し、放射性物質が減って温度が下がるのを待て最終処分されるわけだが、最終処分施設の建設は未定である。気が遠くなる。
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