14日(木)晴。私にも政府への批判や注文はたくさんある。いつものことだが、震災後一番敏速に行動し、被災地に喜ばれているのはボランテイアの人々だろう。とくにそれを組織するNGOやNPO のリーダーたちだ。政府や行政は彼らの力を積極的に求めるべきだ。
非常時には政府や自治体は何をやってもやらなくても批判される。今回の被災地支援や復旧のために様々な組織を立ち上げた。例えば、NGOなどとの連絡調整に辻元清美氏がなったはずだが、さっぱり姿が見えない。原発の説明は官房長官だけが説明に追われている。
例えば今回一カ月以内に避難を求める決定の是非はともかく、なぜ政治家は現地に飛んで直接説明しないのか。ただ補償すると何回繰り返し言われても、具体的に「希望地は避難者の希望に沿って決める。家畜は預かってもらえる所を政府が責任を持って探す」
「作付は今まで通りやってください。収穫したものはすべて政府が買い取って市場に出すなり廃棄する」「原発による被害はすべて東電と政府で震災前の収入を補償する」「何年かかっても農地は元に戻します」等、安心につながるような言い方ができないのか。
心配が的中し4号機の燃料損傷が明らかになった、これで1~4号機までの燃料がすべて損傷したわけで、いよいよ低温冷却の装置の復旧を急いでもらわなければ安心して眠れない。5~6号機の放水口からも汚染水が流れ続けていることも何とかならないのだろうか。
福島原発がこんな状況なのに、東電社長は柏崎・刈羽原発の停止中の3号機の年内再開などとんでもない発言をしている。彼の頭の中を疑ってしまう。自分はいつも安全なところで指揮をとって、今命がけで作業している作業員を思いやったことがあるのか。
3年9カ月も動かせない事実をどうみるのか。ただ企業論理、電力供給だけしか念頭にないとしか思えない。当然、新潟県知事は不快感を県の技術委員会は「とんでもない話」と批判。肯定的な柏崎・刈羽の首長には原発に頼らない街づくりを真剣に考えよと言いたい。
今回の震災で世界各地からの支援のメッセージには何度も涙している。昨日も米・ワシントン大聖堂でのミサで宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」詩が英語で朗読され、日本人の心が讃えられたとのニュースには感動した。彼らは日本人のどこに共感を寄せているのか。
雨ニモ負ケズ、決シテ怒ラズ、イツモ静カニ笑ッテイル、自分ヲ勘定二入レズ、水や食料に整然と並び、わめいたりしている姿はどこにもない。そんな姿を彼らは驚異の目で見つめ、評価してくれているのではないか。原発への対処でも世界に賢い姿を見せたい。
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